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人材紹介会社・登録支援機関

不採用の理由を、あとから説明できますか

ご紹介した候補者が不採用になった理由を照会されたとき、示せるものが面接官の記憶しかないと説明は成り立ちません。選考の記録として何を残すか、なぜ書き換えられない形である必要があるのかを、人材紹介会社さま・登録支援機関さま向けに整理しました。

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写真はイメージです。

ご紹介した候補者が不採用になった理由を照会されたとき、示せるものが面接官の記憶しかないのであれば、説明は成り立ちません。記憶は時間が経つと薄れ、薄れた記憶は、あとから思いついた理由と区別がつかなくなります。

必要なのは録音そのものではありません。どの評価項目について、どの発言を根拠に、どう判断したのかという対応づけです。この記事では、選考の記録として何を残すべきかと、それがなぜ書き換えられない形である必要があるのかを整理します。

説明を求められる場面は、3つあります

1つ目は、人材紹介会社さまから採用企業さまへの照会です。 ご紹介した方が不採用になった理由が分からなければ、次のご紹介の精度は上がりません。「日本語が足りなかった」では、どの程度をお求めなのかが分からず、同じことが繰り返されます。

2つ目は、採用企業さまから人材紹介会社さまへの照会です。 入社後すぐに離職された場合、選考の段階で何を確認していたのかが問われます。返戻の取り決めがある場合は、その判断にも関係します。

3つ目は、候補者ご本人からの照会です。 頻度は高くありませんが、起きたときに影響がもっとも大きいのはこの場面です。

3つに共通するのは、照会が来るのは選考から時間が経ったあとだという点です。その場で答えられる問いではありません。

記録として役に立つもの、立たないもの

残っていても説明にならないもの 説明になるもの
「日本語が不十分だった」 業務手順の説明を求めた質問と、それに対する回答の原文
「コミュニケーションに難あり」 聞き返しができたか、想定外の質問にどう答えたか
面接官のメモ(後日作成) 面接時に記録された、質問と回答の対応
1時間の録音ファイル 評価項目ごとの判断と、その根拠として引用された発言
「AIの評価が基準に届かなかった」 どの項目で、どの発言を根拠に、そう判断したか

左の列がだめなのは、内容が間違っているからではありません。検証できないからです。「日本語が不十分だった」は、正しいかもしれませんが、正しいことを確かめる方法がありません。

右の列は、いずれも照会した側が自分で確かめられる形になっています。説明とは、相手が確かめられる材料を渡すことです。

記録は、あとから書き換えられないほうがよい

ここが、社内の議事録と選考の記録の違いです。

議事録は、あとから誤りを直すことに価値があります。選考の記録は逆で、あとから直せることそのものが、記録の価値を下げます。 直せる記録は、「照会が来てから都合よく整えられたのではないか」という疑いを、原理的に否定できません。

これは記録する人を疑うという話ではありません。疑いを晴らす手段を、記録の側が持っているかどうかという話です。書き換えられない記録であれば、書き換えていないことを説明する必要がなくなります。

ヒトシルでは、面接ごとの記録をハッシュチェーンでつないだ、追記のみの監査ログに残しております。評価基準の版、プロンプトの版、モデルの版、スコアと評価理由が記録され、あとから内容を差し替えると、つながりが検証で合わなくなります。

実施しなかったことも残ります。 AIが生成した質問が配慮すべき事項に該当して破棄された場合、破棄したという事実が記録されます。「その質問はしていません」を、記録として示すことができます。

AIの評価を、そのまま理由にしない

「AIの評価が基準に届かなかった」は、判断の結果であって、判断の理由ではありません。

照会に対して価値があるのは、その手前です。どの評価項目について、候補者のどの発言を根拠に、そう判断したのか。ヒトシルの評価レポートが、評価項目ごとのスコアと評価理由に加えて、根拠となった発言を原文と日本語訳の両方で添えているのは、このためです。母語で面接を行った場合、候補者が実際に話した言語の原文が残ります。

スコアは、ご担当者さまが理由をご記入のうえ上書きすることができます。AIが算出した元の数値は残り、上書きの操作・理由・実施者が記録されます。人が判断を変えたことも、記録として残るということです。最終的な合否判断は人が行うという前提で設計しており、ヒトシル自身は合否を判定いたしません。

記録を残すことは、何を聞いてよいかを広げません

念のため申し添えます。

記録が残る形にしたからといって、把握してはならない事項を把握してよいことにはなりません。厚生労働省が示す配慮すべき事項は、記録の有無にかかわらず適用されます。むしろ記録が残る以上、該当する質問をしていれば、それも残ります。

ヒトシルが質問を読み上げる前に検査しているのは、記録の質の問題としてもここに関係します。残す価値のある記録とは、残っていて困らない記録のことです。

人材紹介会社さま・登録支援機関さまにとっての意味

一次面接の工数は、紹介の粗利に直接効きます。同時に、工数を削って選考を薄くすれば、ご紹介の精度が落ち、返戻の可能性が上がります。

ヒトシルは、この2つを同時に軽くするための道具ではありません。同じ工数で、あとから説明できる材料が残るようにするための道具です。候補者は母語で面接をお受けになるため、日本語での短い面談では確認しきれない業務経験や、前職を離れられた理由まで聞き取ることができ、その記録が残ります。

なお、定着のしやすさを事前に判定できるとは申し上げておりません。そう申し上げられる根拠を、当社はまだ持ち合わせていないためです。

複数の求人企業さまを担当される場合の運用や、貴社の名義でのご利用については人材紹介会社さまへのページに記載しております。

よくあるご質問

選考の記録は、どのくらいの期間残すべきですか。
一律の答えは申し上げられません。法令上の保存義務、個人情報の保有期間の考え方、契約上の取り決めがそれぞれ関係し、業種や契約の形によって変わるためです。実務的には、返戻や照会が起こりうる期間を過ぎるまでは参照できる状態にしておき、その後の扱いをあらかじめ決めておくことをおすすめしております。ヒトシルでは保存期間と削除の方針を「セキュリティ」のページに記載しております。
面接の録音があれば、記録として十分ですか。
録音は材料としては有力ですが、それだけでは説明になりにくい面があります。1時間の音声を渡されても、照会された側はどこを聞けばよいか分かりません。どの評価項目について、どの発言を根拠に、どう判断したのかという対応づけがあってはじめて、説明として機能します。
AIの評価をそのまま理由として示してよいですか。
おすすめしておりません。「AIの評価が基準に届かなかった」は、判断の理由ではなく判断の結果です。示す価値があるのは、どの評価項目で、候補者のどの発言を根拠に、そう判断したのかという中身です。ヒトシルの評価レポートが根拠となった発言を原文と訳文で添えているのは、そのためです。

出典

  1. 厚生労働省「公正な採用選考をめざして」採用選考時に配慮すべき事項

    本記事で「記録に残す価値がある」としている質問の範囲は、このページが示す配慮 すべき事項に触れないものに限られます。記録を残すこと自体は、把握してはならない 事項を把握してよい理由にはなりません。

本記事は公開時点で確認できた情報にもとづいて記載しております。制度は改正されることがあり、個別の事案についての法的な判断を示すものではございません。実際のご対応にあたっては、原典および所管官庁の最新の公表資料をご確認ください。

ヒトシルでの取り扱いをご覧ください

この記事でご説明した内容が、実際の面接と評価レポートでどのように扱われるかは、人材紹介会社さまへのページに記載しております。

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