大谷翔平はメジャーでも二刀流を続けるのか。過去最速級の年俸を稼ぎ出す若武者

最終更新日:2016年12月16日

投手・野手の二刀流で実績を残す大谷翔平選手。

これまでのプロ野球の常識を崩してきた存在は、2018年にもメジャーへと挑戦をすると言われています。

移籍にあたって金銭面での問題などもありますが、ファンとしてはメジャーにいっても二刀流を続けていくのかということが知りたいところですよね。

今回はそんな大谷翔平選手の経歴からメジャーでの活躍への期待を含めてご紹介します。

大谷翔平選手のこれまでの実績


高校からプロ入り

大谷翔平選手は岩手県奥州市出身で、高校は同じく岩手県にある花巻東高等学校を卒業しています。

花巻東高校は過去に春2回・夏8回甲子園へと出場している、全国でも屈指の野球名門校です。

3学年上には6球団にドラフト1位指名をされた菊池雄星選手がおり、その活躍した姿にあこがれて入学をしたと語っています。

高校に入学してからは、まだ成長段階で無理はできないという監督の判断で、1年生の夏までは4番ライトとして出場、秋から投手として出場するようになります。

しかし、そこからケガなどの影響もあり投手として出場することもあれば、野手として出場するという上京が続きました。今思うと、この時点で現在の出場スタイルができていたとも考えられます。

そして3年の夏にはアマチュア野球では初となる160kmを計測し大きな話題となりました。

投手としても野手としても一流ということで、プロ野球だけでなくメジャーリーグの球団からもスカウトが訪れ、結果として高校3年生の10月21日にメジャーリーグへの挑戦を表明しました。

そのため国内のドラフトではどこも指名はしないだろうという観測がなされていました。

しかしその中で唯一北海道日本ハムファイターズだけはドラフト会議で1位指名することを明言。
実際に指名をし、交渉権を獲得しました。

しかし指名後の会見では大谷選手は「びっくりしたし動揺もしました。でも、自分の気持ちは変わりません。評価していただいたのはありがたいですが、アメリカでやりたいという気持ちは変わりません」と話しており、日本で野球はやらないという表明をしていました。

交渉も最初の指名挨拶は面談拒否、3回目から栗山監督も同席するという状態になりました。

交渉時には「大谷翔平君 夢への道しるべ~日本スポーツにおける若年期海外進出の考察~」という30ページにもおよぶ資料が渡され、若い時に海外へ進出することの難しさを説明したと言われています。

合計で4度の交渉が行われた結果、ついに大谷選手側がおれ、日本ハムファイターズへの入団が決定しました。

プロ入り後の記録

高校からプロ野球へと進む選手は、大概数年は二軍で下積みをしていくのが多いものですが、大谷選手は2月の途中から一軍へと合流します。

そしてオープン戦ではライト・投手の両方を経験します。

開幕からは投手として選手登録をして一軍入り。球団として張本勲氏以来の54年振りの高卒の外野手として開幕戦出場を果たします。(8番ライトとして先発出場)

その後はプロ野球における様々な記録を打ち立てています。

  • ベーブ・ルース以来となる10勝10本塁打(2014年)
  • 日本プロ野球史上最速となる時速165km(2016年)
  • 日本プロ野球史上最速となる時速165km(2016年)
  • 日本プロ野球史上初となる10勝20本塁打100安打(2016年)
  • 日本プロ野球史上初となる投手と野手の両方でのベストナイン受賞(2016年)

これだけの成績を残すことができるようになったのは、もちろん恵まれた体格などの要素もあります。
しかし特筆すべきなのはそのストイックさにあります。

大谷選手は現在外出するには栗山監督の許可が必要となっています。

しかし、そもそも大谷選手は外に出歩かない性分だそうで、ストイックに練習を重ねていると言われています。

2016年オフの契約更改では8,000万円から2億7,000万円になった年俸ですが生活費は月に1万円で、ほとんど使っていないという状況のようです。

二刀流という他の人の倍働く状況だからこそ、遊ばずストイックに仕事をこなしていくという姿はまさにトップのアスリートというべき存在です。

メジャーリーグへ行く際の難関

現在すでに2018年にメジャーリーグへ行くということは既定路線となっています。

しかし、その移籍については高いハードルが残されています。

それは2016年11月29日にメジャーリーグと選手組合が結んだ労使協定です。

これは海外からメジャーリーグへと挑戦する人物について25歳までは、契約金上限が550万ドルとする協定になります。

これは、2017年のオフ時点で23歳となる大谷選手も対象となると言われています。

大谷選手がポスティングシステムを利用して移籍する場合には、3億ドルにもなる契約がなされるという観測がありました。

そして当初はポスティングシステムを利用するのであれば、上記労使協定は関係ないという憶測もありましたが、現在では大谷選手も該当するという論調になっています。

これまでであれば本来3億ドルだった契約が550万ドルになってしまうというのは、大谷選手も日本ハムファイターズもかなり厳しい状況になります。

特に球団側が手放すのかという点が注目を浴びていきそうです。

もし可能性があるなら、2016年に日本一になったことで球団の年俸総額が10億円近く上がったことです。

この負担を少しでも減らすために、2億7,000万円という大谷選手の年俸(2017年に活躍をすると更に高額の年俸)を削減することを考慮して移籍を容認するという流れです。

こればっかりは球団側がどのような判断を下すかという問題になりますが、2017年中球団を悩ますものになっていきそうです。

大谷翔平はメジャーでも二刀流を続けるのか

仮に2018年にメジャーへと挑戦することになった場合、大谷選手は二刀流を続けるのでしょうか。

メジャーリーグは日本のプロ野球以上に役割が明確化されており、一般的に考えると二刀流を続けることは難しくなります。

ただ、実際にメジャーリーグで二刀流を経験した人は存在します
21世紀に唯一経験したブルックス・キーシュニックは、2003年に投手として1勝を挙げ、打者としても7本塁打を挙げています。

そのため、完全には不可能ではないとも言えますが、ブルックス・キーシュニック自身が大谷選手の二刀流については難しいのではないかと否定しています。

そうした状況から、二刀流を続けていくのかは不明です。しかし、これまでの常識で言えば日本のプロ野球でも二刀流をするということは疑問視されていましたし、否定もされていました

そこから考えるとメジャーリーグでの二刀流挑戦も不可能ではないのかもしれません。実際に2016年の投手・野手の両方でのベストナイン受賞は海外でも広く報道をされており、二刀流の選手だとして認知がされてきています。

そのため現地ファンが二刀流が見たいというものが広がっていけば、球団としても二刀流を披露するということは十分に考えることができます。

まずは移籍問題をどのように解決していくか、からはじまりますが2017年のオフから始まるであろうメジャーリーグ挑戦への軌跡を見守っていきたいところですね。

大谷翔平はメジャーでも二刀流を続けるのか。過去最速級の年俸を稼ぎ出す若武者に近い人物