マツコ・デラックスの面白さの根源は何か。CM・番組出演数が日本屈指のご意見番

最終更新日:2016年12月26日

巨体から繰り出される率直な意見が魅力的なマツコ・デラックスさん。

2016年には8本のレギュラー・MC、12本のCMに出演する日本を代表するタレントと言っても過言ではありません。

単純に外見や容姿だけで言えば、アイドルの様なかわいさもカッコよさもないマツコ・デラックスさんがなぜこのように人気を得ているのでしょうか。

そこで今回はマツコ・デラックスさんの面白さの根源はどこにあるのか、経歴とともにご紹介します。


マツコ・デラックスの経歴


美容学校・ゲイ雑誌の編集者からコメンテーターへ

マツコ・デラックスさんは最初から芸能界を目指していた訳ではありません

高校を卒業すると美容専門学校へと進学し、そこで美容師の資格を得ます。

つまり、最初は美容師となることを目指していました。

しかし資格をとって働くと何か違うと感じ、1994年に創刊された男性同性愛者向けの雑誌「Badi」の編集者へと転身します。

マツコ・デラックスさんは子どもの頃から自らが男性同性愛者であることを自覚していることを告白しており、現在の女性を感じる姿・マツコという芸名もそうした流れから来ているものと考えられます。

そして、20代の後半になると退職をし引きこもり生活を始めます。

しかし、Badiの編集者として書いていた記事を読んだ中村うさぎさんから、対談集のゲストとして声をかけられ、書くべき人間と評価されたことによってコラムニストとしての活動を行うようになります。

二人はそこから親交を深めており、2010年から2014年まで共著として「うさぎとマツコの往復書簡」シリーズを4冊発表しています。

テレビへの出演は2000年ですから27、8歳の頃が最初で、そこから5年後の2005年に「5時に夢中!」にコメンテーターとして出演したことが本格的なテレビデビューとなりました。

マツコ・デラックスさんは1972年生まれですから、本格的にテレビに出演するよになったのは33歳になってからということになります。

コメンテーターとしては早くも遅くもないといった程度の年齢ではありますが、テレビデビューまでには美容師、編集者と2つの経歴を重ねてのものでした。

マツコの知らない世界でブレイク

そんなマツコ・デラックスさんはマツコの部屋で初めての冠番組を持ちます。

この番組は基本的には、製作会社の一室でマツコ・デラックスさんがスタッフの撮った低予算のVTRを見てコメントするというもの。

1回のギャラが5,000円だと番組内で公表しているように非常に安上がりにできた番組でしたが、1年半に渡り放送されました。

この頃から並行して様々な番組に出演をするようになり人気タレントの仲間入りを果たします。

そして2011年10月22日より、現在も続く冠番組「マツコの知らない世界」がスタートします。

これはマツコ・デラックスさんと特定のジャンルのスペシャリストがトークやプレゼンをするという番組。

「小学校のお受験事情」「裁判傍聴」などマニアックなテーマのスペシャリストを毎回ゲストに呼び、マツコ・デラックスさんのツッコミやトークによって盛り上げる構成が人気を呼びます。

当初は0時50分からの深夜番組でしたが、2014年10月14日からはゴールデンタイムへと進出。毎回10〜15%前後の視聴率をとっており、現在でも安定した人気を誇っています。

また、ここで紹介された商品が翌日は完売してしまうなどの事象もあり、経済効果がある番組としても注目を集めています。

低予算で高視聴率を叩き出すマツコ・デラックス

マツコ・デラックスさんがメインとなる番組にはいくつかの共通点があります。

それは

  • 自らの名前を番組名に入れる
  • 有名人ではない人に焦点をあてる(一部例外あり)
  • マツコ・デラックスさんの意見が入りコーナーが締まる
  • 低予算で制作される

といったことです。

海外の絶景を撮影したり、有名人を使って何かの企画をするといったことがなく、一般人の中でも変わった人に焦点をあてていくことで低予算で面白い内容に仕上がっています。

そのため、予算が他の番組と比較して低いにも関わらず視聴率をとることができるために、テレビ局の中でも人気となり、多くの番組を持つ様になっています。

また視聴者としても、自分たちのいる世界にこれまでの常識内にいなかった人々や出来事がたくさんあることを知り、それに対してマツコ・デラックスさんが常識人としてのツッコミを入れるスタイルが面白く、その結果が数字として表れるようになっています。

日本の新しい側面を映し出すマツコ・デラックス

前述の様にマツコ・デラックスさんはいわゆるLGBTと呼ばれるマイナーな存在です。

しかし現在ではテレビで見ない日はないほどの人気者となり、マイナーな存在からメジャーへと変化を遂げました。

マツコ・デラックスさんの番組で、知られていないけれど変わっている面白い人々を紹介しているのはこうした自らの経験があったからこそなのかもしれません。

一億総中流とも言われる日本において新しい側面をとりあげる姿こそが、マツコ・デラックスさんの人気の根源なのでしょう。

マツコ・デラックスの面白さの根源は何か。CM・番組出演数が日本屈指のご意見番に近い人物